クレジットカードの還元率の正しい計算方法 — 「付与率」と「実質還元率」は違う
- 付与率(何円で何ポイント)×ポイントの価値(1ポイント何円)=実質還元率。「200円で1ポイント(1ポイント1円)」なら 1円 ÷ 200円 = 0.5%
- 「最大◯%」は全条件を満たした上限。特定店限定・月間上限・タッチ決済などの条件で、実際の還元率は下がることが多い
- 比較のコツは「いつでも効く基本還元率(確定)」と「条件付きの上限」を分けて見ること。上限だけで選ぶと失敗しやすい
よくある質問
「付与率」と「還元率」は何が違いますか?
1ポイントは何円として計算すればいいですか?
「最大◯%」と書いてあるのに、実際はそんなに戻りません。なぜ?
iDやタッチ決済で還元率が変わるのはなぜ?
結局、どうやって比較すればいいですか?
「確定の還元率」と「条件付き上限」を分けて見る
還元率でカードを選ぶとき、いちばん失敗しやすいのが「最大◯%」だけで判断することです。同じカードでも、いつでも効く基本還元率(確定)と、条件を満たしたときだけの上限は分けて見るべきです。主なカードを例に並べると次のとおりです。
| カード | 基本還元率(いつでも・確定) | 条件付きの上限(達成条件つき) |
|---|---|---|
| 楽天カード | 1.0%(100円=1pt) | 楽天市場のSPUや楽天ペイの組み合わせで上乗せ(上限・期間限定ポイント・エントリー条件あり) |
| 三井住友カード(NL) | 0.5%(200円=1pt) | 対象のコンビニ・飲食店でスマホのタッチ決済など条件達成で最大7%(対象店・上限・決済方法の条件あり) |
| JCBカード W | 1.0%(JCB一般の2倍・常時) | Amazon・スターバックスなどのパートナー店で上乗せ(対象店・登録の条件あり) |
| dカード GOLD | 1.0% | 対象のドコモ利用料金は10%(対象プラン・料金のみ。端末代等は対象外) |
各カードの基本還元率・上乗せ条件はカード個別ページ(出典・確認日つき)に掲載しています。上限・対象店・条件は改定されることがあるため、申込前に各公式サイトで最新の条件をご確認ください。
左の列(確定)は生活のどこで使っても効きます。右の列(条件付き上限)は「自分がその条件を満たせるか」で価値が決まります。対象店を使わないなら、その高還元は実質0%です。
言葉だけだとピンと来ないので、実額で見てみましょう。三井住友カード(NL)で対象店の最大7%を達成できたと仮定した、1年間の目安です。
| 区分 | 月の利用 | 還元率 | 年間ポイント |
|---|---|---|---|
| 対象のコンビニ・飲食店(最大7%達成時) | 2万円 | 7% | 16,800pt |
| その他の買い物(基本還元率) | 13万円 | 0.5% | 7,800pt |
| 合計 | 15万円 | ならすと実質 約1.4% | 24,600pt |
※ クラベカ編集部による試算の一例(月15万円のうち対象店2万円と仮定・対象店で最大7%を達成した場合の単純計算)。三井住友カード(NL)の対象店最大7%は出典・確認日つきで個別ページに掲載しています。対象店・上限・条件は改定されることがあります。
「最大7%」でも、全体でならすと実質は約1.4%です。金額の大きい「その他」で効く基本還元率(確定)の差が、実は年間の総額に効きます。だから上限だけでなく、まず確定の基本還元率で比べるのが失敗しないコツです。
「最大◯%」が実際より下がる3つの理由
高還元をうたう数字が、ふだんの生活では出ないのには理由があります。
- ① 特定店限定 — 対象のコンビニ・飲食店・ネットモールなど、決まった場所でしか高還元にならない。それ以外は基本還元率
- ② 月間・回数の上限 — 「月◯ポイントまで」「◯回まで」の上限があり、それを超えた分は上乗せの対象外
- ③ 達成条件(決済方法・設定) — スマホのタッチ決済・アプリ提示・口座設定・エントリーなどを満たして初めて上限に届く
ポイントの価値と交換レートも忘れずに
実質還元率は「ポイントの価値」で決まります。楽天ポイント・dポイント・Vポイント・PayPayポイントは1ポイント=1円が基本なので、還元率にそのまま置き換えられます。一方で注意が必要なのがマイルです。マイルは特典航空券に使えば1マイル2円以上の価値になることもありますが、使い道によっては1円未満にもなります。JALカードのようなマイル系カードは、「貯まりやすさ」だけでなく「使うときの価値」まで含めて判断しましょう。
まとめ
- 実質還元率 = 付与率 × ポイントの価値。「200円で1ポイント(1円)」は0.5%
- 「最大◯%」は上限。特定店限定・月間上限・達成条件で、ふだんは基本還元率に近づく
- 比較は「確定の基本還元率」を軸に、「条件付き上限」は自分が満たせる条件かで加点する
- マイルは「使うときの価値」まで含めて考える